THE BOOM解散ライブに行ってから3日経つけど、未だに頭から離れなくて。
そのあまりのすごさに、圧倒されてしまって。
こんなことは初めてだ。
多分。25年間というTHE BOOMの歴史を思うとき
私自身の25年間をどうしても振り返らざるを得ないからかもしれない。
きっと、みんなもそうなんだろうな。
子連れで来るファミリーも多かった。
BOOMの歌と自分自身それぞれの甘酸っぱい思い出を
じっくりと味わっているんだ。
今回驚いたのは歌、ひとつひとつの深さ。
今、思い知る。
” 私は、彼らの歌を全く分かっていなかった ”
『島唄』が戦争鎮魂の意味を込めて歌われた唄だったこと
そして、その裏には一人のおばあさんとの出会いから生まれた曲だと知る。
『島唄』は、本当はたった一人のおばあさんに
聴いてもらいたくて作った歌だ。「島唄」の歌詞の意
そして20年後。こんな記事も。
宮沢和史、20年の月日を経て語る「島唄」への隠された思い-映画.com-
島唄 / 宮本和史&アルフレッド・カセーロ @2002年日韓ワールドカップ
『気球に乗って』は当時国際的に非難された天安門事件のことを歌ったもの。
そして、『ダーリン』
これは、核戦争で人類が滅亡した後のゴキブリのつがいを書いた歌。
何百回と聞いていた歌が、まさか核戦争×ゴキブリのラブソングだったなんて。
核戦争を、こんなポップなリズムで表現しちゃうんだ。
以前、デザイン学校の恩師 が言っていた言葉を思い出す。
「暴力反対」っていくらポスターで訴えても
暴力が無くならないように
原発・戦争反対を直接的に訴えても効果はない。
直接的なメッセージではなく間接的なデザインで
それらを いかに伝えるかがアーチストとしての腕のみせどころ
このダーリンという曲は、1989年にリリースされた。
25年前。
この曲を、あのバブルと平和で浮かれていた時代に作った宮沢和史氏は
本当にすごい人なんだと改めて思った。
このリズムが核戦争のことを歌ってるって、信じられる?
そして、THE BOOMの名前の由来。
一過性のブームに流される事のないよう、敢えて逆説的にその名を命名したそうですが
こんな意味もあるようです。
1stアルバムは、「A Peacetime Boom」。
「boom」という語を使った言葉で「A Wartime Boom(戦争景気)」というのがあって、
戦争が始まると、たくさんの人が亡くなったり、悲惨な状況が続く反面、重工業の増産や特需によって、景気が良くなる国や人々がいるという意味なのですが、
その当時、平和で好景気に湧いていた日本でしたが、どこかで悲惨なことや辛いことが起こっているんじゃないか、という意味で「A Peacetime Boom(平和景気)」と名付けました。
-facebookより-
平和ボケだったこの国が 戦争に向かうかもしれないっていう
におい がしてきた2014年12月17日。
1万人以上集まったこの武道館の光景を見ながら
「世界でいちばん美しい島」の歌詞をかみしめた。
「この曲を作ったとき、ボロボロ涙が出て
自分はこの曲を作るために今までやってきたような気がした」
と宮沢氏が言っていた曲。
彼らの楽曲に「島や、川や、月」などの風景がたくさん出てくるのは
本当に日本を愛しているからなんだということ。
この美しい島を決してなくしたくないというメッセージ。
届いたよ。
25年かかったけど。
確実に。