ムービー・スチール撮影

映画「広島原爆 魂の撮影メモ」
次世代へつないでいくという映像カメラマンの使命

 

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私はフォトグラファーをやる前、映像カメラマンをめざしていました。
その頃の師匠、能勢広 氏。

出来の悪い私に、何度も何度もビデオカメラのことを教えてくれて
それは技術論だけではなく マインド部分を徹底的に仕込まれた気がします!

その教えは映像からスチール(静止画)に移った今も、
私の軸となっています。

この度、師匠 能勢広氏の作品が
科学技術映像祭で文部科学大臣賞を受賞されました。

そして昨日の東京新聞の夕刊、なんと一面にどーんと掲載されていました。

祖父の撮ったヒロシマ再現 被爆直後の記録映像 相模原の能勢さん製作
東京新聞 2017年4月17日 夕刊

原爆で壊滅した広島市内を記録映像に収めたカメラマンの孫で、映像作家能勢(のせ)広さん(47)=相模原市=が自主製作した短編映画「広島原爆 魂の撮影メモ」が完成し、三十日、同市内で上映される。祖父の足跡をたどり、七十年前の被爆地と現在の街並みを重ね合わせた作品。日本科学技術振興財団などが主催した科学技術映像祭の受賞作で、能勢さんは「使命感を持ってカメラを回した祖父を思い撮影した」と話す。 (藤浪繁雄)
能勢さんの祖父は、旧日本映画社の鈴木喜代治さん(一九八九年、八十八歳で死去)。被爆から間もない四五年九~十月、被害を記録する撮影隊の一員として広島入りし、九日間、生物と植物の状況を35ミリフィルムに収めた。
同社は広島編と長崎編を各八十分ほどに編集し、四六年に「広島・長崎における原子爆弾の影響」を製作。その後、米軍にフィルムが接収され、返還されるまで「幻のフィルム」となっていた。
鈴木さんが生前、広島での出来事を語ることはほとんどなかったが、二〇一三年、能勢さんは自宅でメモ帳を発見した。構図のスケッチや、カメラの絞り値や植生の状況などが簡潔につづられていた。祖父と同じ道に進んだ能勢さんは「信じ難い状況を目の当たりにしても感傷に浸らず、冷静に仕事に徹した。そんな祖父の思いを感じ取りたい」と映画作りを決意した。
メモを頼りに一五年に広島市内で撮影し、約十五分の作品に仕上げた。ただ、祖父が撮影した「広島・長崎における-」の映像は入っておらず、分かりにくいとの批評を受けた。
事態が一転したのは、「広島・長崎における-」の著作権を引き継いだ日映映像(名古屋市)の東京支社長山内隆治さん(55)の協力を得られたからだ。映像の無償提供を受け、能勢さんは昨年十一月に広島を再訪。可能な限り祖父と同じ場所から市内を撮影した。
出来上がったのは、三十分近い短編作品。今年三月、科学技術映像祭で文部科学大臣賞を受賞した。テレビ各局が参加する中、製作費の少ない個人の受賞は珍しく、能勢さんは「山内さんたちのおかげで完成できた。祖父たちの映像があらためて注目されるとうれしい」と話す。
三十日の上映会は、相模原市緑区のさがみ人間未来フィルムフェスティバルで、午後七時十五分からの予定。受賞作「広島原爆-」の問い合わせは、能勢さん=電042(777)5557=へ。
<「広島・長崎における原子爆弾の影響」> 日本映画社が学術調査団に同行し、原爆被害の状況を多角的に収めた。米国から返還された後は、東京国立近代美術館フィルムセンターが所蔵。2010年には日映映像がDVD化し発売。問い合わせはクエスト=電03(6380)3031。

4/14朝日朝刊、4/16毎日新聞にも!!

被爆直後と今の広島 祖父撮影の資料もとに 相模原の映像作家・能勢広さん /東京
毎日新聞 2017年4月16日

相模原市南区の映像作家、能勢広さん(47)が、記録映画「広島原爆 魂の撮影メモ~映画カメラマン鈴木喜代治の記した広島」(28分30秒)を製作した。鈴木さんは広島への原爆投下から約1カ月半後、被爆記録映画製作スタッフとして現地に入った科学映画カメラマンで、能勢さんはその孫。祖父が残した貴重な撮影メモと映像を紹介しながら、広島の惨状と鈴木さんの苦悩を浮かび上がらせ、平和の尊さを訴えた。【高橋和夫】

鈴木さんは顕微鏡でのミクロ撮影や微速度撮影を日本で最初に手掛けた科学ドキュメンタリー映画製作の先駆者。原爆投下後、ニュース映像を製作していた日本映画社は被災記録映画作りに着手し、鈴木さんは生物植物調査班として参加した。

1945年9月22日に現地入りし、10月3日まで撮影を続けた。爆心地で生き残った草や被爆で奇形となった植物の葉などを撮影し、爆心地の状況や植物をメモ帳にスケッチ。撮影時の天候や使用したレンズ、レンズの絞り値も記した。・・・
つづきを読む: Copyright 毎日新聞

 

直近、首都圏は下記2つの上映会で鑑賞できます。

● 第58回科学技術映像祭
2017/4/20(木) 4/21(金)
場所 科学技術館サイエンスホール
東京都千代田区北の丸公園2-1
上映スケジュール

 

● 第2回さがみ人間未来 FilmFestival
https://www.sanifufilmfestival.info/
2017年4月30日(日) 開催
会場:杜のホールはしもと 多目的室 12:30開場
京王線・JR 橋本駅 ミウイ橋本8階

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おじいさまと直接撮影についてのやりとりはしていなくても
こうして軌跡をたどり、撮影した能勢さん。

撮る、そして映像として次世代へつないでいくというカメラマンとしての
使命感を感じます。

師匠、ついに!という感じです。
映像観ていなくても、その使命感がひしひしと伝わってきて涙が出てきます。

私も心して観に行きたいと思っています。

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4/21 追記です。
第58回科学技術映像祭の表彰式&シンポジウム行ってきました。

 

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2017/7/23追記です。

朝日新聞にて掲載されました。
被爆直後の広島、記した思い 「幻の映画」撮影メモ見つかる
2017年7月23日 朝日新聞 ↓クリック

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上映会&展示会 情報

撮影メモは8月5~9日に東京都文京区の「アートギャラリー884」で初展示されます。

場所 東京都文京区本郷3丁目4番3号 ヒルズ884 お茶の水ビル1F アートギャラリー884
地図  http://gallery884.888j.net/access.html
電話   03-5615-8843

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田下啓子氏の鑑賞レポートが素晴らしいので紹介させていただきます。
遺言 hashira.exblog.jp 第二回映画祭『さがみ人間未来 FilmFestival』

 

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▲ 展示会「広島原爆 魂の撮影メモ展―カメラマン・スピリッツ三代ー」会場にて
能勢広氏 × 田下啓子氏

インタビュー冊子 『能勢広  その映画世界』

 

 

しいれい とは【see 見る】と【光を意味する ray】で 被写体の「光を見る」達人になりたいという想いから。ビデオグラファーの経験を生かしたドキュメンタリー撮影技法で、自然な表情を切り取るナチュラルポートレイトの提案をしています。「光=真のあなたの魅力」を写真を使ってお伝えします。

【受賞歴】
・エプソンフォトグランプリ入賞
・三渓園フォトコンテスト入賞
・Photoback for Biz Award(アルバム制作)金賞
・明治安田生命マイハピネス 8回受賞&CM採用

しいれい プロフィール詳細≫≫★
https://seerayphoto.com/about-seeray

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