今回、「ひろしま」を見たのは2度目。
一回目は、原爆投下直後の映像がリアルで
その印象が衝撃的だった。
でも今回、不思議なことに印象が全く違って見ることができた。
惨状の映像はかなり衝撃的だ。
でも、目を背けずに描かれている一人ひとりの姿を
丁寧に見ていくと、この映画の真髄に触れたような気になる。
9万人のエキストラが演技ではなく
涙を流しながら原爆当時に戻って再現したこと。
役者でもない素人が被災の再現をするということが
どんなにつらいことなのか。
そこまでしてもなお、訴えたかったこと。
私たちは今、目をそらさずに見なければ。
「オーディトリウム渋谷」
トークショーの様子
熊井明子さん(エッセイスト、ポプリ研究家 映画監督熊井啓氏夫人)
小林一平さん(「奇跡への情熱」代表プロデューサー)
311後の、初めての夏。
9万人の声を今、一人でも多くの人に聞いてほしい。
人々はやがて死ぬけれど、でも映画は残る。
映画の持つ強さを、感じた夜だった。
今回、小学生もちらほらと見かけた。
小学生の教材にもなりうる映像です。
「オーディトリウム渋谷」
■上映スケジュール
8月6日(土)18:00-
8月7日(日)13:20-/16:30-/18:40-
8月8日(月)13:20-
8月9日(火)13:20-/15:30-/18:00-
8月10日(水)ー8月19日(金)13:20-/15:30-
8月20日(土)ー8月26日(金)13:20-
※8月7日(日)13:20の回はトークショーがあるので必見!
坪井直さん(日本原水爆被害者団体協議会代表委員 広島県原水爆被害者団体協議会)
小林一平さん(「奇跡への情熱」代表プロデューサー)
映画「ひろしま」58年ぶり復活!鳥肌たつリアルさ
2011.08.05 ZAKZAK
延べ9万人近くの広島市民らがエキストラ出演し、原爆の惨禍をリアルに再現した1953年公開の映画「ひろしま」(関川秀雄監督)を58年ぶりに復活上映する運動が、福島第1原発事故で高まる核への関心を背景に広がっている。
映画プロデューサー、小林一平さん(64)らの市民グループが、立命館大(京都市)の協力を得て英語版DVDを作り、海外への紹介を企画。国内ではこの夏、国連軍縮会議が開かれた長野県松本市で上映。広島原爆の日の6日以降、東京や大阪でも公開が相次ぐ。
原作は、広島で被爆した少年少女の体験記105編を収めた「原爆の子」で、ことしは同書刊行から60年。編さんした教育学者、長田新の四男で、父親とともに被爆した横浜市立大の長田五郎名誉教授(84)は「復活上映に深く感動した。十数カ国語に翻訳された原作と同様に、広く世界の人々に見てほしい」と期待している。
映画には、広島市出身の女優、月丘夢路さん(88)が自ら強く希望し、教員役で主演。壊滅した街で倒れていく市民の姿が生々しく描かれた。53年当時、広島の教職員組合などが上映会を開いたが、映画館での公開規模は小さかったという。
製作に関わった父親から映画の話を聞かされていた小林プロデューサーが2008年に広島市の映画館で上映したところ、「こんな映画があるとは知らなかった」との声が相次ぎ、ことし5月にはスペインの国際平和博物館会議で上映にこぎ着けた。
立命館大の安斎育郎名誉教授(放射線防護学)は「原発事故がもたらした放射能被害の原点は広島の原爆だ。核兵器の非人道性を知る上で、この映画以上の教材はない」と話している。
■映画「ひろしま」 1945年8月6日、原爆投下された広島で、勤労動員中の女学生や教員らが、爆風で吹き飛ばされ黒焦げになり、倒壊した建物の下敷きになるなどして次々に息絶えていく。エキストラ出演した市民らの協力で、群集シーンなどが撮影された。出演は月丘夢路のほか、岡田英次、山田五十鈴、加藤嘉ら。伊福部昭(音楽)、熊井啓(助監督)らも参加した。