サイトアイコン しいれいフォト|横浜の女性カメラマンによる出張撮影

私のミッション【福島・会津豪雨災害】

広田泉氏の、写真集「ここから、はじまる。」
ずっとこの写真集の存在が気になっていた。
どうしてこんな写真が撮れるのだろう。
ブログによると、広田氏はこうやって撮ったという。
写真家の欲というか、被写体に対する「撮りたい」という思い。
それとどう向き合い、折り合いをつけたのか。
この目で見てみたい。
そう思った。
正直、福島へ行くのは怖かった。
自分なりに放射能の恐怖を勉強してきたし
現地では土砂の撤去作業だから、それなりの放射能を浴びることになるということも分かっていた。
でもそれ以上に、あの写真集がどうやって撮られたのかを
自分の目で見てみたいという好奇心が勝ってしまった。
放射能が怖いと言って、ボランティアの一つもできない自分。
そんな自分自身にイラついていた。
なんだか分からないけど、自分の生き方を問われているような気がしてどうしようもなかったのだ。
自分の根性をたたき直してこようと思った。


これは後日知ったこと。
※福島県 只見町・金山町の放射線量はそれほど高くない。
福島原発から西に160キロ。(福島-千葉にほぼ等しい)
標高2000m級の山々が連なる奥羽山脈が立ちはだかる。
1時間あたりの放射線量は0.08~0.16μシーベルト。

急遽、福島行きが決まった。

現地へ行ってみて・・・・。
本当に、自分の中の何かが入れ替わるくらいの日々だった。


最終日の出来事。

活動終了の16:00が過ぎて、体を洗っているとき。
別のチームがまだ作業しているのを見た広田氏は
「手伝いましょうか」
と声を掛けた。
「うそでしょ?」と思った。
汗まみれ、泥まみれの活動がやっと終わってほっとしている時に。
本当にクタクタの状況だったのに。
その行動に、泣けた。

別々だったチームが、合流する。

みんな泥まみれで、すごく汚かったけど、
そこには至る所に人のやさしさや、笑いが転がっていて
本当にステキな光景だった。


広田氏がカメラを取り出したのは、
全ての活動が終わってボランティアセンターを離れてから。

本当に、こうしてあの写真集ができたんだなって、
思い知った。

TAMRON 18-270mm(B008) (35mm 1/1250 F4.5 ISO1250)

本当に撮影そっちのけで、支援作業をしていたのですね。
広田泉という写真家の生き様を見せつけられた気がした。
鉄道復興支援 写真集『ここから始まる。』広田 泉
三陸鐵道とひたちなか海浜鉄道の復興支援のために
印刷代、送料などの経費を除いた収益部分を全て(!)が寄付される。
(一部ではなく、全てです!)
寄付金1000万円 目標だって!
2011/7/23 神奈川新聞 記事 より
三陸鉄道の場合、不通区間の復旧費は約180億円。
現行制度では、復旧費の国の補助率は4分の一のみ。
貴方の一冊が、鉄道の枕木一本に。
Just Starting with YOU・・・

※ 8/18に、広田氏は再度ボランティアで現地入りする予定だとのことです。

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